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いつまでも………いつまでも一緒に入れたらいい。
でもそれはきっと叶わない夢だ………
でも忘れないで欲しい。
自分がここにいた……あの日の記憶を………
わすれな草
イーストシティー東方司令部といえば誰もが知っている。
その一室で机の上に大量の書類をかかえている一人の軍人がい る。
言わずと知れたその若さで大佐の階級をもち国家錬金術師のロ イ・マスタングだった。
「中尉………さすがに6時間ぶっ続けのデスクワークはきつい のだが………」
「大佐が仕事をためなければこのようなことにはなりませんで した。」
相変わらず、言葉に刺がある言い方をするホークアイ中尉。
彼女は仕事の速さと正確さを合わせ持ち、よく大佐が抜け出し たあとの後かたづけ(処理)を
任せられている。
ロイにはさぼり癖があり、毎度この面々を困らせていた。
「それにしても、彼はまだ来ないのか?電話があってもう、2 時間になるぞ。」
「そうですね、少し遅い気がします。」
二人が会話をしていると、ちょうどドアがノックされ………
「失礼しま〜す、大佐いるか?」
噂をすれば影………目的の人物がきたことに大佐の表情が明る くなった。
「今日はエドワード君、今日はアルフォンス君はきていないの かしら?」
「うん、アル先に図書館に行ってる。」
そういい中尉はエドを部屋に通した。
「そういえば大佐、賢者の石に関する新しい資料手に入ったん だって?」
エドが東方司令部に顔を出す時はいつも書類提出か、資料室を 借りるぐらいだった。
「たまにはゆっくりして行きたまえ。」
大佐は目的のことしか目に入ってないエドに少しあきれてため 息をついた。
「俺は一刻でも早く、アルをもとの体に戻したいの!」
エドとアルは自分の体を元に戻すために賢者の石を探し続けて きた。
一秒でも早くアルの体だけでも元に戻してあげるために。
「わかったからそう焦るな、焦っていても何も代わりはしない 、少し落ち着きたまえ。」
そういうとエドは引き下がった。
「資料のことだが、私の家にある。」
そういうと大佐を見るエドの目つきが変わった。
「無能!何でもってきてくれなかったんだよ。」
「そういわれてもな、君の電話が突然だったのでつい家に置い てきてしまったんだよ。」
ロイはそういうとニコリとわらった。
いかにも怪しい………
「…………わかったよ…取りに行けばいいんだろ。」
「少しは、話が通ずるようになったみたいだな。」
「馬鹿に視点の?」
「ふふ、それでは行くとしょうか。」
そういうと大佐は中尉と目を合わせ………
「わかりました、その代わり明日は残業ですよ。」
「優秀な部下をもててうれしいね。」
「単にあんたが、無能だけじゃねのか。」
「侵害だな、これでも私は業務に全うしているつもりだが。」
そういいロイとエドは、部屋を出ていた。
「そういえばアルフォンス君は、迎えに行かなくていいのかい ?」
「ん……ああ……アルなら今日は遅くなるって言ってた。」
「どうか……」
ロイのうちは司令部から少し離れた場所にあった。
そんなと遠いところでないので、二人は歩いていくことにした 。
「今回も各地で騒動を起こしてるようではないか。」
「相変わらず地獄耳だな。」
「君の行動が派手すぎるのではないのか?」
そういわれるとエドはぐもってしまった。
「そういえば君は昼は食べたのかい?」
「うんん、まだだけど。」
「そうか、それなら私の家で食べないか?」
ロイの意外な言葉にエドは驚きの表情を見せた。
「その顔では、私が料理を作れないように思えているようだが 、こう見えても家事は得意な方でね。」
「………大佐が作るのか?」
「無論だ、いやならば別に外食でもかまないが。」
エドはしばし考えた後…
「いいよ大佐の手料理で。」
「ふふっ決まりだな。」
そうして二人は家へと急いだ。
目の前には大佐の作った手料理が並べられていた。
エドは開いた口がふさがらなかった。
「さぁ君も、その開ききった口を閉じて座りなさい。」
エドはしぶしぶ結われるままに椅子に腰掛けた。
「これ全部大佐が作ったのか?」
「無論だ、さぁ冷めないうちに食べたまえ。」
二人は目の前の料理を食べ始めた。
食事を終え、大佐の入れた紅茶を飲んでいた。
「大佐にこんな特技があるなんてね〜」
「君にとって私はそれだけの価値しかないのか。」
ロイは反面呆れもう反面は残念がっていた。
「そういえば大佐資料は?」
「ああ、あれか今とってくる。」
そういうとロイは立ち上がって二回に上っていった。
数分後ロイは手に分厚い書類を持って降りてきた。
「これだが」
「さんきゅ」
ロイから資料を受け取るとエドは早速読み始めた。
沈黙の末に先に口を開いたのは…
「鋼の…君はいつまでそのたびを続けるつもりなのか?」
エドは突然意外なことを聞かれ混乱したが、すぐに冷静になり …
「そんなの決まってるだろ、俺たちの元の体を取り戻すまでだ 。」
「そうだが、君は元の体に戻ったらその後はどうするつもりな んだ?」
「それは………そんなの後回しだ、今は元に戻れる手がかりを 探すのが先決だ。」
その後また少しの沈黙ののち…
「鋼の元の体に戻ったら、私のところに来ないか。」
「はっ?」
「な…だって……それどういう意味だよ…」
「私は鋼の…君が好きだ…。」
「…えっ…」
ロイの意外な言葉に、エドは顔が赤くなった。
「何冗談言ってるんだよ。」
「私は本気だ。」
ロイの目はいつもとは違って、はっきりとエドを見つめていた 。
エドは黙り込んでしまった…
エドは顔を上げたとたんに、ロイを自分の方に引き寄せた。
エドはロイの耳元で、自分お覆いを語り始めた。
そういい終わるとエドは大佐を放した。
エドから開放された大佐は、少し微笑んでいた。
「大佐…」
エドは今まで大佐に見せてきたどの笑顔よりも、うれしそうに 笑って…
俺も大佐が…好きだよ。」
そういい残しエドは、大佐にもらった資料を持って家を出て行 った。
大佐は、ソファーにもたれかかってまま…
「してやれたよ…まさか鋼のがあそこまで言うとはね・・・」 >
『俺…アルを元に戻すまで、自分のことなんてどうでもいいっ て今まで考えてきた。
アルさえ元に戻れるなら、自分はどんなことでもしてもいいと も思ってきた。
だから俺…アルを元に戻すまで、この旅を終わらせることは出 来ない。』
『でも……もし……元に戻ることが出来るなら……そん時は… あんたに一番最初に会いに来るよ。
だからそれまでは……ほんの少し”さよならだ”。』
エドは宿に戻ると、アルは帰ってきていた。
「兄さんお帰り、ずいぶん遅かったんだね。」
「わりっ…大佐の家に資料鳥行くついでに飯食わせてもらっか ら。」
「ふ〜ん、何かうれしそうだね、何かあったの?」
「別に…明日にはしゅつぱつだから荷物まとめるか…」
そういってエドは逃げるように奥の部屋に入っていった。
窓の外を見ると、空は夕焼けで赤く色づいていた。
いつかこの夕焼けをあの人と一緒に眺める日が来ることを願い ながら、エドは茜色に染まった空を見上げていた。
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今回はロイエドにしてみました。
気に入ってくだされば、うれしいです。
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